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【13張目(島根県森林インストラクター編③)】島根県森林インストラクター養成講座って何するの?

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約7分
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こんにちは。
島根県森林インストラクターの松本です。
ついでに、NACS-J自然観察指導員でもあります。
このブログが公開されている頃には
「皆生温泉マリンアスレチック海皆-KAI・KAI-」
の運営をしていると思います!
海でお会いしましょう!!

〈2回目〉養成講座って何をするの?

養成講座は計3回、1回の養成講座は2日間に渡って実施され、内容は毎回変わるとの事。
今回自分が受けた内容をご紹介します!

開催日程/2022年3月12日~13日

・林業機械について
皆さんは刈払い機(草刈り機)やチェーンソーなど使ったことはありますか?
自分が住んでいる地域では年3回“道普請(みちぶしん)”と呼ぶ草刈が自治会単位で行われます。
なので、基本的に刈払い機は使えないとお役に立てません…。
今回の講習では主には使い方というか安全に関する基礎的な知識を学びました。
道普請やそもそも自宅敷地内の植物と日々格闘している自分が「今更基礎なんて!」と、思ってましたが…。

  • ハーネスは両肩に掛けるタイプを使う事
  • 自然の事を考えるとナイロンコードはやめるべき
  • 刈払い機やチェーンソーの目立ての仕方

とか、独学でやっていた事では教えてもらえないことを教えてもらえました。

・島根県の林業と木炭製造について
樹木って何に活用されるか知ってますか?

  • 建材/家を建てるための材料として
  • 燃料/チップにしてバイオマス発電の燃料にしたり、風呂やストーブの燃料として
  • 榾木(ホダ木)/シイタケを栽培する時に種菌を付ける原木として
  • パルプ用材/製紙用の材料として
  • 合板材/建材としてでもありますが、合板にするための材料として

これ以外にも樹木は色々な用途で活用されています。
だったら使えば良いじゃない!って思われるでしょうが、人手不足や輸入材に押されているとか…。
乗り越えるハードルは高いそうです。

そして、燃料としての活用の中に『木炭』もあります。
島根県の木炭は「たたら製鉄」などで需要が高かったそうです。
松の木は自分の趣味であるキャンプでの焚火の薪としては燃えやすいが、火持ちが悪く、煙が出るので敬遠していますが、松の木炭は火力が必要なたたら製鉄では重宝されたそうです。

・炭焼き体験&花炭つくり
実習ではドラム缶を使った炭焼きを体験させてもらいました。
木の並べ方、密閉の仕方、薪のくべ方などどこかで不備があると炭は出来ないそうです。
(実際の実習でも1度失敗し全て灰になっていました)
バーベキューなどで気軽に木炭を使ってましたが、実際に炭焼き体験の後では大変さが実感でき、大事に使おうって思いました。
そして、花炭って知ってますか?
クリのイガとかモミジバフウの実とかそのまんまの形で炭になるんです。
子ども受けもすごく良いそうで体験学習では人気だそうです。
 
・どんぐりについて&どんぐりクッキーづくり
皆さん『どんぐり』って言っても色んな種類がある事知ってました?
要は『どんぐりの木』という名前の木は存在しないのです。
自分はクヌギなどの“大きいやつ”、コナラなどの“普通のやつ”、スダジイなどの“食べられるやつ”位の違いしか知りませんでした。

  • コナラ/落葉/殻斗がブツブツ/ミズナラより小さいのでコナラ
  • ミズナラ/落葉/殻斗がブツブツ/比較的山地などにある
  • クヌギ/落葉/殻斗がトゲトゲ/大きいどんぐり。虫が大好きな木
  • アベマキ/落葉/殻斗がトゲトゲ/大きいどんぐり※クヌギと見分けが難しい

上は落葉するどんぐりの木

  • アラカシ/常緑/殻斗がシマシマ/アラカシ・シラカシ・ウラジロガシ・アカガシのどんぐりはほぼ一緒
  • シラカシ/常緑/殻斗がシマシマ/どんぐりはほぼ一緒
  • ウラジロガシ/常緑/殻斗がシマシマ/どんぐりはほぼ一緒。葉の裏が白い
  • アカガシ/常緑/殻斗がシマシマ/今はほとんどないそうです

上は冬でも緑の葉があるどんぐりの木

  • スダジイ/常緑/殻斗は包み込む形/島根でいう「しいの木」ほとんどこのスダジイ
  • コジイ(ツブラジイ)/常緑/殻斗は包み込む形/どんぐりの中では一番小さい
  • マテバシイ/常緑/殻斗がブツブツ/表面が白いろう状のもので覆われている。今はほとんどが持ち込まれたもの

上はどんぐりですが、一般的には「しいの木」と言われる木

クヌギのDNAは全国全て同じ。
DNAが全て同じって事は元々は日本に無かった?と言われているそうです。
自生していないので「地域によってDNAが違わないから」だそうです。
歴史的にはかなり古くに大陸から入ってきたのだとか。

どんぐりについての勉強はこれからです。
前回宿題に出た「樹木標本」では上から5種類しか集められませんでした。
それも、自然観察の実習中に講師の先生から教えていただいたものばかり…。
頑張ります!

どんぐりについて学んだあとは、どんぐりクッキーづくりの実習でした。
使用するどんぐりはマテバシイ(あく抜きなどせずに美味しいそうです)のどんぐり。

マテバシイの殻を割り
中身を使います
しぼり器を使って形を作り
かまどで焼きます
焼き上がりはサクサクで素朴な味で美味しかったです!

マテバシイの実はミルで粉状にしたものを使用します。
どんぐりだけではまとまりが悪いそうで小麦粉、コーンスターチも混ぜて作ります。
あまり甘いものを摂れない生活をしているせいか、とても美味しかったです!

・ネイチャークラフト実習
落ち葉や花びら、どんぐりや松ぼっくりなど落ちているものを使ってアート作品を作りました。

これが自分が作った作品です。
松ぼっくり、スギの葉、サザンカの花びら・葉っぱ、椿の実の殻、どんぐりの殻斗を使って「太陽の暖かさ」を表現してみました。
どうですか?意外と奇麗に出来たと思いませんか??

・ネイチャートレイリング
ネイチャー=自然
トレイル=森林などにある歩くための道
ネイチャートレイリングとはネイチャートレイルを使って、予め用意された観察ポイントで自然に関する問題に答えながらゴールを目指す自然散策だそうです。
実習ではまずは、講師の方に作っていただいたトレイルコースをグループで体験しました。
本当はグループの皆で話し合って答えを導くのでしょうが、人見知りがさく裂し…思ったように発言できず…
グループの皆さんにおんぶにだっこ状態でした。
続いて、今度はグループで話し合って実際のコースを作り、他の受講者を参加者に見立てた実習です。
これまた自分の意見はほぼほぼ通らず…傍観者になってしまったことを悔やみます。

2回目(2日間)終了
実習の方が多めでした。
色々な実習を行わせていただきましたが、他の受講者の方々は凄いです。
皆さん「島根県森林インストラクター」になって頑張られるんですね!
(他人事のように言ってますが、自分もです…。頑張らねば。)

そして、今回の講義の中で教えてもらった“豆知識”的なもの。

刈払い機(草刈り機)の替刃の話。
一体どれくらいの金額のものが正解なのか?普段使われない方は全く興味が無い話だと思います。
今までの自分は「3枚パックで1,500円」程度のものを買ってました。
安いけどすぐチップが飛びほぼ使い捨てで使ってました。
正解は1枚で2,000円位のものを選ぶ。これ位のものであればチップは中々飛ばず、目立てをして長く使えることにより、より経済的で環境にも優しいとの事です。

の話。
黒炭(クロズミ)/クヌギ、ナラなど→一般的なBBQなどで使う炭→作る際は不完全燃焼を起こさせて作るそうです
白炭(シロズミ)/ウバメガシなど→高級炭の備長炭はウバメガシ。高級料理店やご飯を炊くのに入れると美味しく炊けるやつです。作る際は急激に冷やすことで出来るそうです

松の葉について
日本の松は2本葉アメリカの松は3本葉だそうです
そして、日本ではクロマツ、アカマツが身近によくありますが、松の葉の先が痛いのがクロマツ痛くないのがアカマツだそうです

2回目、みっちり内容が詰まっており、長くなりました。
なので、3回目の養成講座の内容は次回ご紹介したいと思います!

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