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【14張目(島根県森林インストラクター編④)】島根県森林インストラクター養成講座って何するの?

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約8分
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こんにちは。
島根県森林インストラクターの松本です。
ついでに、NACS-J自然観察指導員でもあります。
前回に続き、
「皆生温泉マリンアスレチック海皆-KAI・KAI-」
の運営をしています!
※台風の影響が無ければ…
揃ってお越しください!

〈3回目〉養成講座って何をするの?

前回に引き続き3回目の講座内容です。
今回で島根県森林インストラクターに認定していただけます。
内容は盛り沢山!まだスタート段階ですが、まだまだ覚えることが沢山あります!

開催日程/2022年6月4日~5日

・森林と生物多様性保全について
人間に例えると色々な人種がいて、住むエリアや環境によって習慣や社会がありますよね。
さらに言えば人それぞれ個性や特性があり、そういうのを認めながら同じ社会で生きていると思います。
これは植物も含めて生き物全てに当てはまります。
ただ、人間以外の生き物には人間の関わりによって絶滅した生き物や絶滅を危惧されている生き物が沢山います。
そして、中には人間が関わってしまったことで…とされる種もいるのも事実です。
自分としては、関わってしまって変えてしまったことは今となってはどうすることも出来ない。
ただ、学習して今までとは違う関わり方は出来ると思うので「どうにかしたい!」って思う気持ちを
そういう色々なものや事情を踏まえて生物の多様性を保全していくことが人間に課せられたものなのだと思います。
話が難しくなると何を書きたいかがわからなくなるのでこれ以上は書きません。
というか今の自分には書けません!
なので、自分としては、

・知識を深める!
・分かりやすく伝える!
・意識高い系の人にはならない!


こちらを目指してやっていきたいと思ってます!

生物多様性4つの危機
・第1の危機/開発など人間活動による危機
・第2の危機/自然に対する働きかけの縮小による危機
・第3の危機/人間により持ち込まれたものによる危機
・第4の危機/地球環境の変化による危機

林業種苗法って知ってますか?
詳しくは林野庁のホームページをご覧ください。
昔、森には広葉樹の木が少ないという所から、どこかからどんぐりを持ってきて森に植えたそうです。
これって凄い善い取り組みだと思われていたのが、「遺伝子攪乱」になったのだそうです。
みんな善い事をしたいって思って行動したのが専門家にするとダメな事になると、
やる気が削がれて何にもしなくなっちゃうのでは?って思います。
だから、知識を深めてわかりやすく伝え、やる気を出してもらう必要があるんだと思います。
講習の最後に非常に深い言葉がありました。

今後とも私たちは私たちの立場で考え行動していきましょう

自分の立場は島根県森林インストラクターです。
仕事は情報媒体を扱っています。
なので、考えます!

・里山の現状と竹問題について&竹を使ってご飯を作る
里山の問題の一つに『竹問題』があります。
竹害と言われるものです。
何十年も昔から竹は色々な利用方法があり、様々なものに利用されていました。

  • 建築材料として/土壁の下地、壁、天上の内装、垣根など
  • 伝統工芸として/茶道具、竹刀、弓矢、玩具、家具、釣り竿など
  • 生活用品として/カゴ、ざる、うちわ、物干し竿、傘、すだれなど
  • 農業用品として/支柱、養殖の囲い、漁礁、足場など

これ以外にも利用方法は昔から沢山あり、人々はお世話になりました。
それが進歩の中で安く手間がかからない材料に代わり、いつの間にか竹は忘れ去られ、
今では「竹害」なんて言われるように害を及ぼすようになってきたのです。
忘れ去られた竹は深く自然に入り込み、他の樹木に影響を及ぼし、住宅を壊し、災害を起こす原因になってたりします。
これって何か妖怪の話だったり、注意喚起の昔話で良く聞いてきた話と同じだと思いませんか?
ってことは昔から人間は同じ過ちを繰り返しているのかもしれませんね…。
皆さんの周りにも竹の問題ありませんか?

・里山の恵みを活用した昼食体験
この日の昼食は上記の竹の活用方法の1つ、竹筒を使用してご飯を炊いたり、卵焼きを作ったりしました。
まず、竹をタテに割るんですが、蓋と下をピッタリ合わせるには中々コツがいる作業です。
左の写真のように鉈で途中まで割ってから節の部分はのこぎりで切ってやるとピッタリ合わせられます。
せっかく竹の鍋で調理をするので「しゃもじ」も竹で作ります。

竹を割るのはコツがいります
しゃもじも竹で作ります

ご飯用の竹の鍋は蓋の部分に取っ手を付けて途中確認できるようにします。
2つに割った卵焼き用の竹とご飯用の竹が完成しました。

ご飯用の竹の鍋です
左2本は竹の鍋(左は蓋です)、右はご飯用です

竹筒に具材を入れてかまどに乗せます。
火加減は難しいらしく、強いと竹筒ごと燃えてしまい、弱すぎると時間がかかります。
炎を直に当てるのでは遠火でやると良い感じです。
本日のご飯はかやくご飯。
具材はレトルトを混ぜて炊くタイプでしたが、醤油など焦げやすくなるので火加減が難しいです。
卵焼きは固まったら混ぜてを繰り返しオムレツの様な感じになります。

竹筒の中に材料を入れ火にかけます
卵焼きの様子
ご飯も上手に炊けました
山菜の天ぷら

竹筒で作ったご飯、卵焼きともう1品、里山の恵みをいただきました。
山菜の天ぷらです。

  • クズの芽/よく道端に伸びてくる「つる性植物」です。先っぽの手で折れる部分は柔らかくて枝豆みたいな風味がして美味しいです。
  • ユキノシタの葉/柔らかそうな葉っぱを食べます。
  • ドクダミの葉/ドクダミの葉って食べられるんですね。独特の風味がします。好みが分かれるかも。
  • ヨモギの葉/安定の感じです。草餅などで慣れ親しんでいる方も多いかも。
  • ギボウシの茎/初めて食べました。バイケイソウという中毒を起こすやつと似た山菜として?有名かも?
お昼ごはん①
お昼ごはん②

・林地の手入れ実習
植林地の間伐と下刈りを実際に行わせてもらいました。
実際に杉の木を倒しましたが、植林した樹木に日を当てるための大切な事です。
下刈りの際には雑草の中に山鳥の卵を発見しました。

安全講習中です
山鳥の卵発見!

・模擬森林体験実習
通常の養成講座では最後に自分が考えた森林体験教室を発表するそうですが、
生憎午後から雨の予報で午前中に繰り上げて発表しました。
「何を題材にするのか?」「どこで発表するのか?」「どう進めるのか?」など
他の養成講座を受けている方を参加者に見立て『5分程度』のミニ教室を考えます。
ただ、準備する時間は沢山もらえるので、自分は2案考え場所の選定に時間をかけました。
発表したのは、

テーマ「森林の中にある樹木を知ってもらおう!」
伝えたいことは、
・色々な特徴を持った樹木が集まって森林を形成している事
・樹木を活用するために樹木を知り、樹木を活用するために森林に興味を持ってもらう

教室の内容は、
まず、場所は針葉樹(スギ)と広葉樹(シラカシ)の並んで生えている場所を使いました。
参加者にはスギ、シラカシそれぞれに分かれてもらい、見たり、触ったり、匂ったり特徴を感じてもらいます。
感想をそれぞれ言ってもらい、色々な意見を皆で共有することで人とは違う印象をもてたりします。
そして、針葉樹・広葉樹のそれぞれの特徴と活用方法を説明しました。

自分的には説明をし出すと覚えたての知識を出したくなってきます。
でも、そうしてしまうと“しゃべってばかり”の教室になってしまい、面白くありません。
参加者には実際に自分で感じてもらうことが大事なんです。
精進します!!

自分の教室風景
他の方の教室ではこんな珍客も!

・木工実習
いよいよ最後の実習です。
この日は「鳥の巣箱」を作りました。
1枚の木から6枚の部品を加工し作り上げます。
自分はたまたま作業台が実習室内に足りず、1人軒下で黙々と作り上げました。

皆さんの実習風景
1人で黙々と作ってます
完成した巣箱

こちらの巣箱はシジュウカラ、ヤマガラ用に28mmの穴になっています。
大きさによって入る鳥も違うみたいで30mmになるとスズメなど入るようです。
作り方はネットでも簡単に探せます。(結構ポピュラーな作り方の様です)
巣箱の作り方
他にも色々ありますが、上のサイトは分かりやすかったです。

養成講座終了!!
とうとう終わりました。
終わってしまいました。
という事は「島根県森林インストラクター」にはなりました。
(これを書いているという事は既に島根県森林インストラクターなのですが)
でも、全然まだまだです。
諸先輩に学びしっかり活動していきたいです!

そして、今回の講義の中で教えてもらった“豆知識”的なもの。

の話。
竹の種類は意外と沢山ありますが主なところでは真竹、孟宗竹、淡竹などあります。
真竹はツルツルしていて節が2本、孟宗竹は白っぽくて節が1本、淡竹は白っぽくて節が2本というのが見分け方です。
そして、孟宗竹は大昔に大陸から入ってきたそうで、勢力が凄いです。いわゆる竹問題です。
この孟宗竹の活用術、まだ確立されていないらしく、確立できれば大儲け間違いなしです!

葉っぱの話。
葉っぱのつき方には互生、対生、輪生、コクサギ型の4つあります。
「理科で習いましたね!」…習ったと思います。
模擬森林教室で同じ班内の方の教室で「コクサギ型葉序」のイソノキ学びました。
この「コクサギ型葉序」葉っぱが片方に2枚づつ付いている不思議な形をしています。
覚えておいてください!

野鳥の話。
色々な実をどんな鳥が食べているのか?食べているという事は糞に含まれる種でどう広がるかをまとめた表があるそうです。
野鳥による森づくり資料
凄いです。一度ご覧ください。

さぁ、島根県森林インストラクターとしてこれからどうしていこうか…。
次回以降のネタに関しても未定です。
とりあえずイロイロ考えてます!

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