人と話す機会が増えると知らないことを知る機会が確実に増える。
自分で実際に出会って、聞いてわかる本当のこと。
私はそれを【日々種まき】と呼んでいる。
自分の中に種をまいている感覚だから。
過去のブログでも書いたことがありますが、私は「臨床美術士」としても活動をしています。
臨床美術(クリニカルアート)とは、日本発祥のアートセラピーで、独自のアートプログラムを用いて”絵やオブジェの創作活動そのものを楽しむ“プロセスを通じて認知症予防や症状改善、心の開放や意欲の向上などに効果があるとされています。
現在では、認知症予防や症状改善だけでなく、子どもや社会人、高齢者までと幅広い世代の方々に向けても実践されています。
臨床美術の根幹にあるのは「存在論的人間観」という概念です。
何ができるかではなく、その人の存在そのものを喜ぶ、そこにいてくれることに感謝する、それが「存在論的人間観」です。私たちは子どもの頃から「何ができるのか」、つまり能力や学力、技術などでの“評価”の溢れる世の中で育ってきました。社会人になると「仕事ができた・できない」という結果が、人の優劣を決めてしまったり、その延長線上で「人格の優劣」まで決めてしまいかねない、、、職場でそんな光景をみかけませんか??
臨床美術ではこれを存在論的人間観の対極にある「機能的人間観」といいます。
認知症の方や障がいを持たれた方だけでなく、誰もが機能的人間観で自分を見られるよりも、
存在そのものを肯定してもらって、「あなたはあなたのままで良い」「そこにいてくれてありがとう」と言ってもらえると安心して生きていけるのではないでしょうか。
そして、相手に対してのみならず「自分は自分で良い」と思える事により自己肯定感が保て希望やエネルギーが湧いてくるのだと思います
存在論的人間観を持つ大人に触れて育った子どもたちは安心して生きていけるのではないでしょうか。
存在論的人間観を持つ上司のもとで仕事ができる社員は安心して自分の可能性を広げられるのではないでしょうか。